歌舞伎 顔見世興行



 
11月に入ってしまいました。早いもので今年も残すところ約60日です。



江戸の11月1日は顔見世興行です。歌舞伎の大事な年中行事です。

11月1日から1年間にかけて芝居を打ちますが、それに出演する俳優たちが顔を揃えるのです。

江戸の女性の好きなものといえば「芝居・芋・・章魚・南京」と言いました。

芋は里芋でしたが後に薩摩芋に、南京とは南瓜の事です。

歌舞伎は女性の憧れで流行もここから多く誕生し、着物の柄もそうでした。


女性は歌舞伎を見るのを最大の喜びとし、


まして地方から江戸に出てきた女性などは必ず歌舞伎を観たものです。


俳優の高倉健のご先祖で宅子さんという方が九州福岡に住んでいて、


宅子さんも半年に亘る旅をし各地を訪れ、特に江戸と大坂では歌舞伎を3日連続で観に行ったものです。


尚、旅を記した旅日記も記し多くの歌を歌ってますが、題名を「東路記」といい、


高倉健さんが自宅にこんなものがあるけど字が難しくて読めないと、


日記を持参したのが本の誕生となりました。


当時の歌舞伎というのは、朝6時ころに開演し夕方に終わります。


女性は、歌舞伎を見るのも楽しみですが、衣装なども見るのも楽しみです。


前夜は殆んど徹夜状態で着物を選び、沢山用意して行きます。


大概が芝居小屋の隣にある芝居茶屋に入り、そこで着替えたり食事をしたりし、


午前中は出演するのは若手の俳優ばかりですから、やはり、午後になってからが真打ちが出てきます


それまで何回も出入りして居るわけです。


勿論、全員の客がそうできるわけではなく裕福な方だけですが、そうでない方は「か・べ・す」といわれ


土間席に陣取りお菓子や弁当や鮓を食べます。


現代では演劇中に喋ったりし食べ物を食べたりしたら顰蹙を買いそうですが


当時は、朝6時から夕方までのロングラン、まして土間席に陣取る方は食べるところが他にはありません、


俳優にとってはかなりうるさい事この上なかったでしょう。


 


弁当といえば歌舞伎で生れたものが幾つかあります。


助六弁当、幕の内弁当、そして鰻丼です。


鰻が美味しいのは誰もが知ってますが、やはり熱いうちに食べるのが尚美味い。


そこで熱いご飯の上に鰻を載せてみると大変暖かくて美味しい!


これなら歌舞伎の幕間にも食べることが出来ます。


幕の内弁当は、超大きなおにぎりが付いてます。


当時の人は1日に1人で5合、女性なら3合のご飯を食べたといいます。


「おにぎり」もそれを考えれば大きな、俗にいう赤んぼの頭くらいの大きさといいますが


それくらいのおにぎりがお弁当です。


ちなみに1日5合という量は、武士が藩などから支給される扶持の中で何人扶持というのがあるが


その1人扶持が1日5合です。


この量は明治時代に創設された軍隊にも導入され軍人も又1日5合となりました。


 


 


 


 


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